乾燥野菜序章

「干しカゴぶら下げてもよいですか!?」

出勤早々、私がそう言い放つと
上司は顔をしかめてこう言った。

「あぁん!?」

上司は別に喘いでいるわけではなく
まーたこいつは何を始める気だ、と
私のヘラヘラした顔を見て疑心暗鬼になっている模様。

まぁ、以前この施設の乾燥機をバラバラに分解して
元に戻せなくなった前科があるだけに、無理もない。
だからこそ、今回は壊れようのない干しカゴを持参したのだから。

乾燥野菜の勉強、廃棄ロスの削減を訴えるかたちで
お願いしてみると、意外にもガラス温室の使用許可が出た。
てっきり暗くてジメジメした地下室でやれとか言われるかと思いきや。

許可が下りたので、何を入れようかと考えていると
センター長が、これなんてどうかしらと何かを手にしてやってきた。

DSC_0365

…いや、ホントになんだこれ!?
写真じゃわかりにくいけど、1メートルはあるよ!?

その場で「芋茎(ずいき)」の説明を聞いた。
要はサトイモの茎で、酢の物にして食べるものらしい。
仮にこのまま料理下手な母のもとに持ち帰ったとしても
夕暮れ時に大惨事になってしまうことは目に見えている。
ともすると、なんとかして職場で消費せねば。

どうするかは乾燥した後に考えるとして
わざわざ畑で収穫して持ってきていただいたので
(しかもセンター長直々に)
とりあえずそのまま水道水で洗って
適当にハサミで切って、乾燥カゴへ投入。

よーし、初っ端から1メートル超級が来て雲行きが少し怪しいが
引き続き、職場を回っていろんな野菜を調達してみるとしよう。
農業関連施設万々歳!


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