「来週、親戚来るんだってサ」
と、母。
いったい誰が来るのかと思ったら
「わかんない」
と、母。
いやいやさすがに、わからない人を
接待するわけにもいくまいよ。
「だって、会ったことないんだもん」
会ったことがない???
母が会ったことがないということは
必然的に私も会ったことがないことになる。
生まれて今年で26年になるが
まだそんな御前が残っておられたとは。
◆
私が親戚と呼べる方々を思い返してみると
・駆け落ちして行方不明(2014.10.17現在)
・職業が戦士(ネットゲーマー)
・親の遺産でパチンコ通い(フリーター)
・宗教にハマって会話不成立(手かざしで実父に50万円請求)
といった具合に
ロクでもない感じになっているのだが
そこへ正体不明の親戚とくると
正直、警戒せざるを得ない。
そもそも数十年もの間
「親戚」として潜んでいただけでも
上の番付に加えて差し上げても
いいんじゃないかという個人的心証ではあるのだが
如何せん、私自身ちゃんとした職についていない故
あまり大きな声では言えないのも事実。
◆
ここまでで判明している情報は
仙台市からお越しの老夫婦ということがほぼ全てを占める。
名前も、女性の愛称しか知らされていない。
つまるところが、本名不明、経歴不明。
おそらく祖父あたりに聞けばわかるのかもしれないが
私にとってその人がどういう関係にある人間なのかすら
知らされないまま、当日を迎えることとなる。
はてさて、いったいどうなることやら…。