初体験

朝の通勤時間は約40分。
私の腸はなかなかこの時間を我慢することができず

これまで
我慢できずにコンビニへ駆け込んだり
道路の脇に車を停めて、助手席側から転がり出たり
野山で踏ん張ったり
職場のトイレまで残り数歩というところで
ボンバーしてしまったり、と
歩く環境汚染と呼ばれつつある私を
母は遂に見ていられなくなったらしく

「ウォシュレットで刺激してみたら?」

と提案してきたのだ。
話には聞いたことあるが
実は私、その機能を使ったことがなかったが。

此度、ものは試しとトイレへ駆け込み
その、未知へと続くスイッチをためらいなく押してみた。

すると。

ウィーン!と機械音がどこからともなく
(しかし間違いなく便座から)聞こえてきた。
なんだか、ちょっと悪いことをしてる気分だなぁと
私がほっこりと油断した
一瞬の隙をついて
私の大事なところを貫かんとする勢いで
水の槍が攻めてきたのだ!

「はうぅぅぅぅ!」

なんじゃこりゃあ!!!
強い!水が強いぞぉぉぉ!

急いで強弱ボタンを確認すると
5段階のうち、2。
ウソだろ!?
これで弱い方なの!?

とりあえず一番弱くしてみるも
その圧倒的な刺激に耐えきれず
「止」ボタンを押して
その朝はエンディングを迎えた。

一応、進言してくれた母に
ウォシュレットを使用したことを報告。
母は思い出したかのように

「あ、弱い設定になってたと思うけど
 ちゃんと強くした?」

と言ってきたので
私はまごころこめて、
かつ力強く答えた。

「無理!!!!」


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