既に年が明けてしまったが
クリスマスといえば、プレゼント交換。
登別といえば、クマ牧場。
今年(当時)のプレゼントどーしよっかなぁ、と
トリプルアクセル風ジャンプを決めながら考えていたところ
助手から提案があった。
何かお題を決めて自分で作るっていうのは?
…あ、それ、イイね!
勝負はかくして唐突に、そして静かに始まったのだった。
お題
30分にもわたる協議の結果、今回のお題は
こちらのステンレス製リングを使ったアクセサリー。
それをクリスマスプレゼントにしようということで決着した。
直径は30mmとのことで、
もし、これを指輪にしてプレゼントしようものなら
全身をクリスマスレッドに染められてしまうであろうことは
容易に予想できるので、
そこまで予想できてしまった以上は
是非とも回避したいところであった。
所長の思うところ
マスキングテープで底を作って
リングにレジンを流しこめば大丈夫!
と、説明してきたところをみると
どうやら助手殿は
このリングをアクセサリーに昇華させるには
レジンクラフトしかないと思っているらしいが
私としてはそんな助手の意表を突きたいところ。
遂にアレを使う時が来たか…
対戦結果
それではまず、助手の作品。
リングの内側にはしっかりとレジンが収まっており
メダルのようになっている。
レジンには雪の結晶と星と文字が閉じ込められており
外側にも雪の結晶のチャームが取り付けられていて
全体的に冬を醸し出す、可愛らしい作品である。
何よりテーマに対して直球であるところが
私と違って素直で素晴らしい。
さて、次は私のターン。
手先が器用な助手と直球を投げ合っても
勝ち目はないことは明白なので
私は私らしく、発想で勝負することにしていた。
そのクリスマスプレゼントの制作現場を
母に見られて大ブーイングを受けながらも
完成させた作品がこちら。
そう、シイタケである。
携帯ストラップを通したリングを
樹脂粘土で覆ってしまった上で整形し
アクリル絵の具で着色したものが、それである。
シイタケ!?!?
後日談になるが、助手は私が予想の斜め上の発想で
勝負してくるであろうことは想定していたそうだ。
しかし、前提であるはず(であるからにしてルールにもしなかった)の
クリスマス要素を清々しい程に無視したそれは
その想定の域をはるかに凌駕しており、その結果
『想定していたのに想定外だった』という
珍妙な事態を生んだのであった。
確か、ほら、シイタケ好きって言ってたじゃん!
ありがとう。でも、私の好物はシメジなんだ…
ストライク!バッターアウト!
頭の中で、誰かがそう叫んだ気がした。
対決とは銘打ったものの
審査する人間がおらず、二人とも負けず嫌いである以上
勝負が決するはずもなく。
それでいて思いの外、楽しめたので
お互いに再戦の約束を交わし
「次こそ負けを認めさせてやる」
と胸の内に誓ったのであった。